ダンボールを集積所まで

日記

空になったダンボールを縛ってまとめるのは僕の役目だ。
この歳になるとなかなかの重労働でツラい。

それを見ていた妻の詰子が気を利かせて言ってくれた。

詰子
詰子

今から出かけるから、私が集積所まで持っていくわ

オツト
オツト

ありがとう。
でも、重いけど大丈夫?

詰子
詰子

これくらいなら大丈夫

オツト
オツト

じゃ、玄関の前に置いておくから頼むね〜

詰子
詰子

わかった

僕は縛った段ボールを玄関ドアの横にある下駄箱の前に置いた。
その段ボールをずらさないと外に出れない位置だ。
そして僕は部屋に戻った。

しばらくすると玄関ドアの開く音がしたので、詰子が出かけたな、と思った。

しばらくしてから玄関に行ってみると……。
なんと、まだダンボールがあるではないか。

オツト
オツト

えぇ〜っ、なんでこれを見逃した?

完全なるひとりごとである。
声を発せずにはいられなかった。
絶対に、わざと避けて出ていったと思った。

詰子が帰ってきたので、聞いてみた。

オツト
オツト

ダンボール忘れていったね

詰子
詰子

あぁ〜、忘れた

オツト
オツト

えっ!?
今?

詰子
詰子

……今、思い出した

オツト
オツト

わざと避けて出ていったよね

詰子
詰子

いや〜、全然見えてなかった

オツト
オツト

見えてない?
いやいや、避けて行ったよね?

詰子
詰子

避けてませんけど……。
全然ストレート

あとがき

アマゾンなどの通販が充実して、自宅まで重たいものや大きいものを運んでくれるので、とても便利な世の中です。

しかしその反面、段ボールが家の中にどんどん溜まっていき、それを捨てるのも一苦労。
段ボールって重たいんだよな。
女性でひとり暮らしの人って、どうしてるんだろう?

今のところ自力で処分できますが、体の自由が利かなくなったときに、子どもがいない僕たちに同じようにできるか心配です。

さて、詰子もなかなかのボケぐあいですね。
僕も人のことは言えませんが。

50を過ぎたころから物忘れが激しさを増してきたように感じます。
日に日にボケボケが増してますが……まぁ、何とかなるような気がしてます。

みなさんも似たようなことがありますか?

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