妻の詰子が何やらガタガタと音を立てている。
段ボールからペットボトルを取り出そうとしているが、肩が痛いらしく上手くできずに悶えている。
ひとりでは何もできないようだ。
「オツトくん、この中のペットボトルをとって」
「はい、どうぞ」
ペットボトルを詰子に手渡すが、キャップが開けられないようだ。
「開けて~」
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
「詰子ちゃん、俺がいてよかったね。ひとりじゃ何もできないね」
「お~ん。オツトくんがいなかったら入院してたわ」
「ハハハハ」
大げさすぎる。
肩が痛いくらいで入院はできない。
「詰子ちゃん、そのうち、俺たち老老介護だね」
「お~ん……て言うか、もうすでに老老介護だもん」
「ハハハハ」
あとがき
詰子が、すごいダメージを受けています。
肩が痛いのと、リベルサスの副作用で胃が気持悪いのと、眠れないのとで、ドロドロになっています。
さて、子供がいない僕たちにとって、お互いの介護は大問題です。
将来、老老介護は必至です。
どこまで体力が持つのだろうか。
共倒れにならないようにしないといけないな。
もしものときは、うまいこと施設に入れればいいけれど、今回の詰子のように肩が痛くてペットボトルのフタが開けられない程度では入院もできません。
少しずつ準備をしているけど、間に合うかな。
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