有意義な老後生活を送るために、いろいろと準備をしなければならないことがある。
お金、健康、親の面倒、趣味のことなど、多岐にわたる。
その中でも僕たちの趣味である旅行について、妻の詰子が計画を立てているようだ。
妻の詰子が話してくる。
「旅行は若いときに行きたいよね」
「そうだね」
「計画どおり行けば、65歳でリタイヤできるはずだから、そこから10年間は旅行を楽しもうと考えているんだけど」
「そんなに上手くいくかな？」
「うん。65歳で逃げ切っているはずよ」
「にげきる！？」
「しかも、結構、豪遊できるはず」
「ごうゆう！？」
それでも詰子は悩んでいるようである。
「でも、私が65歳になったとき、まだ親が生きているはずだから……」
「だから？」
「旅行を楽しむ期間に親の介護をしなければいけなくなったら全部計画が崩れちゃう」
「それは仕方ないよ」
「はぁ～、難しいな～」
あとがき
老後資金や老後生活の準備はどこの家庭も永遠のテーマです。
人はいつ死ぬかわからないし、タイミングもわかりません。
年の順に親の世代から逝ってくれればいいけど、絶対そうなるとも限らない。
分からないことばかりなので、いつまで経っても計画も準備もできないのです。
つまり、
有意義な老後生活を送るための準備を今からしたい
↑↓
未来の出来事を予測できないので具体的な準備ができない
このふたつを行ったり来たりしているのが詰子です。
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