老後のために、僕と妻の詰子は株式投資をしている。
今ではそれが詰子の趣味となり、プロトレーダーのような振舞いで挑んでいる。
そんな詰子が起きてきた。
先日に引き続き、浮かない顔をしている。
詰子が話してくる。
「すごい株が下がってるもん」
「マジで? 参ったね」
「いいえ、こんなことでは参らない」
「ホントに?」
「うん。たしかに利益は減ってるけど、まだプラスだからね」
「なるほど」
こういうときは、いつも以上に詰子のご機嫌を損ねないようにするのが鉄則だ。
「あのさ~、オツトくん」
「何?」
「エアコンつけて」
「は〜い、よろこんで~」
あとがき
昨日月曜の株式相場は、なかなかの乱高下でした。
株はそんなものですよね。
老後資金の確保は計画的にしたいものです。
さて、詰子はエニアグラムで言うところの「特別な存在でいたい人」です。
大切に扱われることを望んでおり、お姫さまのように優しく愛されることを心から願っていて、僕はそのことを深く理解しています。
その割には、言動を間違えていつも怒られるので反省しきりです。
お互いの性格を理解しつつ認め合うことが人間関係の構築には重要です。
これが第二の人生を幸せに過ごせるかどうかの分かれ道でしょう。
分っているけど……難しいんだよな、株と同じくらいに。
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