調子こいたのは誰!? 沖縄旅行3日目前編

日記

3日目の朝。

妻の詰子は2月からリベルサスという血糖値を下げる薬を飲んでいる。
この薬は副作用で胃腸障害が起こりやすく、詰子の場合、胃が気持ち悪くなることが多い。

ところが、なぜか沖縄に来てから胃の気持ち悪さがないようで、体調が良さそうなのである。

詰子が言ってきた。

詰子
詰子

気持ち悪くなくて、すごい食べちゃってるけど、大丈夫かな?

オツト
オツト

そういえば、詰子ちゃん、気持悪くなってないね

詰子
詰子

うん、絶好調

オツト
オツト

調子こかないでよ

詰子
詰子

うるさい

詰子の体調を心配しているのに怒られた。
まぁ、いつものことだ。
気にしないでおく。

今日の朝食も美味しくいただいている。
詰子がコーンスープと沖縄郷土料理のゴーヤチャンプルを持ってきた。

詰子に聞いた。

オツト
オツト

ゴーヤチャンプル、どう?
おいしい?

詰子
詰子

まだ食べてませんけど

オツト
オツト

ーーーー

あいかわらずの、いつもの会話だ。
ゴーヤチャンプルを食べてみたら、思ったより苦くなく美味しい。
そして、柔らかい。
歯の悪い僕にとって、優しい料理になっている。

詰子に目を向けるとコーンスープを飲んでいる。
詰子はコーンスープが大好きで、これが2杯目だ。

オツト
オツト

詰子ちゃん、コーンスープはどう?

詰子
詰子

美味しい。
もうなくなりかけてて、什器の底から無理やり持ってきた

オツト
オツト

そうなんだ

詰子
詰子

もう一回おかわりしようかな

オツト
オツト

大丈夫?
調子こかないでよ

詰子
詰子

うるさい

そう言うと、詰子はカップを片手に立ち上がり、コーンスープのおかわりをしに行った。
詰子が戻ってくる。

オツト
オツト

おかわりしてきた?

詰子
詰子

うん、3杯目。
コーンスープが満タンに補充されてた

すごく嬉しそうだ。
補充されていてもいなくても味に変わりないが、気分が高揚するようだ。
何となく理解できる。

食事をはじめてから、すでに1時間ほど経っている。
詰子と喋りながら食べていると時間が経つのが早い。
そろそろお腹がいっぱいだ。
詰子に聞いた。

オツト
オツト

部屋にもどる?

詰子
詰子

うん

詰子の様子が変だ。

オツト
オツト

どうしたの?

詰子
詰子

苦しい。
横になりたい。
こりゃ食べすぎちゃったな

オツト
オツト

ーーーー
(そりゃ、そうでしょうよ)

あとがき

詰子ちゃん、調子こいちゃいましたね。
でも、旅行先で食べられないよりはいいですね。

リベルサスを飲みはじめたころは、薬が効いていると、ほとんど何も食べられない日もありました。
この旅行中も、そんなふうだったら困るなと思っていましたが、杞憂だったようです。

さて、ホテルのビュッフェは美味しいものが日替わりで出てきます。
例えば、今日のスープはコーンスープでしたが、ミネストローネ、クラムチャウダーと日替わりしていました。
沖縄は長期滞在する人が多いので、ホテル側も客が飽きないようメニューを相当考えているのでしょう。
そして、不思議と、どんどん食べてしまいます。

詰子には「調子こかないでよ」と偉そうなことを言いましたが、実は調子をこいていたのは詰子ではなく僕だったということに、このときの僕はまだ気づいていませんでした。

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