妻の詰子は食へのこだわりが強い。
我が家には詰子専用ドレッシングというものがある。
そんな詰子にも旅行の準備があるらしく、慌ただしくしている。
仕事の段取りから洗濯までやることは多い。
テーブルの上にマヨネーズと詰子専用ドレッシングが出しっぱなしになっているのを思い出した。
そのまま片付けずに旅行に出かけてはマズい。
冷蔵庫を開けて確認した。
すると、詰子専用ドレッシングだけが冷蔵庫の中にしっかり収められていた。
詰子に聞いてみた。
オツト
詰子ちゃん、ドレッシングしまったでしょ
詰子
どうして知ってるの?
オツト
冷蔵庫を開けたらしまってあったから。
どうしてしまったの?
詰子
だって、旅行に行くし、あれ冷蔵だもん
オツト
ふっ……。
(マヨネーズも冷蔵だけどな)
あとがき
趣味などでこだわりが強いことはいいことだと思っています。
問題になるのは、仕事などで我が強いときですね。
本当はこだわりのないマヨネーズも冷蔵庫に入れてほしかったのですが、詰子専用ドレッシングには余程のごだわりがあるのでしょう。
それが詰子の生きがいになっているのですから、なんの問題もありません。
先は長いので、我は弱く、こだわり強く……のほうが第二の人生を楽しく過ごせると思っています。
ちなみにマヨネーズは僕が冷蔵庫にしまいました。
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