気づけば母のコピー

日記

僕は物をそのへんに置いてしまう悪い癖がある。
置いたことすら忘れてしまい、あるはずの物が見つからないと大騒ぎし、妻の詰子に迷惑をかけてしまう。

そんな僕が今日は実家に戻り、母を医者に連れて行った。
帰宅してから、そのときの一連の出来事を詰子に話す。

「オツトくん、お母さん、どうだった?」
「診察を終えて、薬局で薬もらって、それを小さな手提げ袋に入れて帰ってきたんだけど」
「うん」
「家で薬をテーブルに広げたあとに、『手提げ袋がないない』って言いだして」
「ほぉ~」
「『そんな訳ないでしょ。絶対に、どこかにあるから、よく探して』って言ったんだけど」
「それで?」
「床にそれらしき物が見えたから『これじゃないの?』 って言ったら『はぁ~、こんなとこにあったか。ホント、疲れるわ~』だって」

詰子が腹を抱えて笑った。

「ハハハハ。それ、まるでオツトくんじゃん。やってることが完全に同じだわ」
「うん、俺もそう思った」
「ハハハハ」

あとがき

詰子に「遺伝だね」と言われました。
まぁ、遺伝というよりコピーというほうが合っているかもしれませんね。

自分では、どちらかと言うと父親に似ていると思っていました。
しかし、詰子に言わせると母に似ているとのこと。

確かに、言われてみると最近はそんな気がしています。
50を過ぎてから気づくとは……。
そんなものでしょうか。

親の癖って、気づかないうちに、しかも悪いところだけ自分の中に入り込んでいるのが怖いですね。

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