妻の詰子には持病があり、1ヶ月ごとに血液検査のため診察を受けいる。
血液検査で一番注意しなければならないのはHbA1C(ヘモグロビンエーワンシー)という値だが、詰子は2週間ほど前にインフルエンザに罹っており、それが今日の血液検査にどのくらい影響するか分からなかった。
「詰子ちゃん、血液検査はどうだった?」
「A1Cがすごい下がってた」
「すごいって、どのくらい?」
「ん~っと、6.2」
「正常値の範囲内に収まってるってこと?」
「収まってるね。正常値内に入りました」
「インフルエンザで10日間くらいご飯を食べないと正常値になるってことだね」
「そうだね。要は食べすぎだね」
「ハハハハ。食べすぎか~」
あとがき
お金を出して食べ過ぎて、それを治すためにお金を出して薬を飲む……。
何をやってんだかという感じですが、人間という生き物はそういう生き物なのです。
僕の場合は、お金を出してビールを飲みすぎ、お金を出して胃薬を飲む。
多少であればというのが前提になっていますが、それで幸せなら全てOKでしょう。
詰子ちゃん、とりあえず正常値に戻ってよかったね。
キープしようね。
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