文句じゃなくて、事実です

日記

書斎で事務仕事をしていると、パソコンが固まって動きが遅い。
とてもストレスで、つい声を荒げてしまう。

「あ〜、も〜、う〜、なんで動かんのだて〜」

いらいらしながらリビングに行くと、妻の詰子が呆れた顔で言ってくる。

「オツトくん、『あ~ 』とか『う~』とか、大きな声で文句言ってるの、ここまで聞こえてきたよ」
「パソコンが俺のいうことを聞かないもん」
「そんなことでいちいち文句を言わないで」
「文句じゃなくて、事実です」

すると詰子が、ふと思い出したように別の話題を出してきた。

「さっき、プチトマトを10個食べたんだけど」
「うん」
「最初の7個は甘かったのに、最後の3個は全然甘くないもん」
「……、それって文句?」
「いいえ、事実です」
「ハハハハ」
「俺たち、すごい似てきたね」

あとがき

僕は機械と会話できます。
パソコン以外にも、冷蔵庫とも会話できます。
例えば「マヨネーズってどこ?」、こんな感じです。

詰子に「それって文句?」と言いましたが、トマトが甘くないのは文句ではなく事実ですね。
受け取る側か文句と思えば文句になり、思わなければ事実になる。

ということは、僕の『あ~ 』とか『う~』を詰子が不快に感じたら文句になるのか。
まるでハラスメントのようだな。

日常で『あ~ 』とか『う~』さえも言えないとなると、さすがに窮屈すぎます。
ん〜、全く世知辛い世の中になったものだ。

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