妻の詰子と買い物に行く約束をしている。
詰子から連絡があった。
「職場にいるから、出かけるとき私のカバンを持って迎えに来て」
「わかった」
詰子のカバンを持って迎えに行く。
「詰子ちゃん、カバン、持ってきたよ。このカバンで合ってる?」
「合ってるよ」
「あぁ~っ」
「どうしたの?」
「俺のカバン、持ってくるのを忘れた」
「ーーーー」
あとがき
老化あるあるです。
人から何かを頼まれると、絶対に失敗してはいけないと思ってそちらに気を取られ、自分のことが疎かになるという典型的なパターンです。
このような事はしょっちゅうで、その度に自己嫌悪に陥ります。
情けない。
さて、このあと予定通り詰子と買い物に行きました。
僕はカバンごと財布もないので、詰子に出してもらいました。
友人でなく、身内の詰子で良かったです。
友人と約束をして財布を忘れたとなると恥ずかしいですからね。
とは言っても、この歳になると友人も数えるほどしかいませんが……。
まぁ、悲観的にならずに生きていくことにします。
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